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マニュアルメディスン研究会活動報告

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マニュアルメディスン活動報告

マニュアルメディスン研究会の活動をご報告させていただきます。

6月17日研修会 報告

月例マニュアルメディスン研修会
 通常、第三日曜日の夕刻から開催しております。

6月19日、大井町駅前の品川区立総合区民会館(きゅりあん)にて研修会をもちました。日本リハビリテーション専門学校で教鞭を執られている阿部靖先生にお願いし、たいへんユニークな治療法を紹介いただきました。阿部靖先生は理学療法の評価法とか技術論を専門にされ、とにかくさまざまなセミナーに参加され、遠くはドイツまで行かれていたとのことです。こうした幅広い見聞から見出されたユニークな治療法として、小林孝誌先生の触圧覚刺激法http://www.eonet.ne.jp/~syokuatyukaku/index.htmlを紹介されたのです。運動療法の一環として理学療法で知られているテクニックということなのですが、あまりにも劇的でマジックのようなテクニックであるために敬遠される傾向にあるらしいのです。難しい臨床医学を背景にした理学療法には、ちょっと肌が合わないのかも知れません。むしろカイロプラクティックの先生方には大いに受ける治療法にちがいありません。

さてどんな治療法であるかと言いますと、皮膚の表面に触れるか、独特の指の操作でなぞるだけの、本当に軽い触圧の刺激なのです。これだけで、その皮膚の下にある筋肉の筋緊張が緩んでしまうのです。実際に、その手技を実践していただきましたが、驚くほど関節の可動域が広がるのです。その効果は何時間も持続するということで、これによって硬化した関節のモービライゼーションに役立てることができると言うのです。

その仕組みはやはり神経学的な機序があるわけです。私の印象としては、皮膚から触圧は直接視床を介して第一次体性感覚野へと投射されるわけですから、通常私たちが行っている筋骨格系への刺激効果とはまったく異なる伝達経路を利用している治療方法として認識させられずにはいられませんでした。私にとってはたいへんな発見でした。大脳皮質を刺激するためのもう一つの手段があったからです。

身体を捻ったり関節を動かしたりしますと、筋肉のなかの特殊な感覚運動器官である筋紡錘から小脳-中脳赤核-視床を経由して、頭頂葉の第一次体性感覚野へと投射されます。この経路を使って、徒手療法では脳を刺激しているわけです。
この経路からの情報は、第一次体性感覚野の入り口で皮膚からの情報と統合され、さらにいくつか連動する関節からの圧力や動きの情報が統合され複雑な情報の流れとなります。そしてさらに、そうした体性感覚の情報が視覚情報と統合されることになるわけです。触れてわかることと見てわかることが一致してゆくわけです。(下の図を参照してください。出典は、塚本芳久著「運動の生物学」 協同医書出版社から引用させていただきました。)

第一次体性感覚野の入り口で、筋紡錘の情報と皮膚からの情報を処理する領域が並立しているのです。この第一次体性感覚野の前隣りは前頭葉の第一次運動野で、筋肉へいたる運動経路への出力となるわけです。皮膚からの情報は、頭頂葉連合野で統合される方向に流れてゆくだけでなく、並立する筋紡錘からの入力域を介してそのまま運動野へと情報が流れてゆくことにもなるわけです。

したがって、脳をうまくだますような刺激を皮膚から与えれば、その直下の筋肉の緊張を簡単に変えてしまうことは可能なわけです。阿部靖先生のお話と実技を拝見して、そのような印象をもったわけです。早速、臨床で活用してみることにしました。

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