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機能神経学からみたADD/ADHD(注意欠陥障害とその多動症)

私もメンバーになっている卒後教育と研究グループの研究者が、たいへん興味深い研究論文を出しています。その論文の概略をここで紹介させてもらいます。

その論文とは、「The effect of hemisphere specific remediation strategies on the academic performance of children with ADD/ADHD」という表題ですがGerry Leisman, MD, PhD とRobert Melillo, DC, MSc等によるものです。注意欠陥障害とその多動症の児童の学業成績の向上改善のためにとった、脳の側性に特化した方策について書かれた論文です。その効果は著しく、つい最近全米のメディアがそれを伝えています(私のブログで詳しく紹介しておりますhttp://obahiroshi.jugem.jp/?eid=82)。

ここでは、Gerry Leisman, MD, PhD 等々が推察するADD/ADHDの機能神経学的な問題点についてまとめてみます。

大脳皮質のはたらきは、その下位のさまざまな神経構造、たとえば小脳や大脳基底核に依存しています。こうした下位構造の機能障害は、特殊感覚情報(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、前庭感覚)だけでなく、非特殊脳賦活システムnonspecific arousal systemからの脳への入力に障害をもたらすことになります。

脳の賦活が不十分であると脳の活性はところどころで低下し、発達障害へと進む可能性があるわけです。こうした機能の低下した部位は前頭葉との相互的な連絡が障害を受けますが、通常、障害は左脳か右脳に限られます。したがって、左右の大脳半球の間に機能的なアンバランスが生じ、全体の統合性がとれないことになります。これはちょうど、機能的に分離されたものとなり、認知的、行動的な異常をもたらします。ADD/ADHDの子供達の特徴は、注意の偏向、衝動性、興奮性、多動です。

また、左右の大脳半球には、言語では左脳が、空間的な認知には右脳が優位になるような側性化が進むことも必要です。左脳と右脳に、いわば機能的な優位性が発達することで、脳が混乱しないように発達することも不可欠です。

しかし、ADD/ADHDの子供達ではこうした側性化が十分ではなく、学習能力が低下します。Dr. Carrick 等のとりくみは、メトロノームのリズミカルな音に合わした眼球運動と四肢の動きの反復運動(25,000回におよぶ)など、脳のトレーニングのプログラムを開発でした。そうしたプログラムで右脳の側性化が不十分な子供達に12週間のトレーニングをおこない、81%の子供達で行動異常が改善し、学習能力も顕著に高まったと報告しております。

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